5月からまた新しい作品のはじまりです!
「でんじいのカサつむり屋さん」
これはかたつむりのおじいさん、でんじいさんのお話。
梅雨の季節になると、あじさいの上で「カサつむり屋」というカサ屋さんをひらくのがでんじいさんの大切なお仕事。
でんじいさんのまわりに住んでいる昆虫たちはそのカサをとっても楽しみにしていて、毎年すぐに売り切れてしまいます。
でんじいさんのカサが大人気なのには理由がありました。
でんじいさんはカサづくりの最後の仕上げに、カサにお花のつぼみの絵を描くのです。
パンジー・アサガオ・チューリップ・すずらん・水仙・ブーゲンビリア。。。いろんな種類のお花のつぼみ。
アリのアリ子やカエルのピョン太、チョウチョのヒラリーなど、たくさんのお客さんが次々にやってきました。
「いらっしゃいませでんでん」
「カサをおひとつくださいな」
でんじいさんは、アリ子にタンポポのつぼみのカサを。ピョン太にはハスのつぼみのカサを。
ヒラリーにツツジのつぼみのカサを選んであげました。
それぞれのお客さんに合ったカサを選んであげるのもでんじいさんの大切なお仕事です。
ある日雨がふり、やっとカサを使える日がきた!とみんな一斉にカサをひろげました。
すると不思議な出来事が。。
カサに描いてある花のつぼみの絵が雨にぬれて、ゆっくりゆっくり開いていくのです。
でんじいさんのまわりは色とりどりのカサのお花がたくさん咲いて、それはそれは美しい花畑のようでした。
雨がやみ、雲のきれまからひかりがさしてきます。
すると満開の花も少しずつとじて、また元のつぼみの姿にもどるのでした。
おしまい
この物語を聞いてからカサづくりをはじめました。
たくさんのお花のカードからお気に入りの1枚を選びます。
使うのはビニールに描ける絵の具「ビニカラ」です。もちろん雨にぬれても落ちません。
お花の中心から花びらが広がっていくように一枚一枚描いていきます。
筆にお水がついていると垂れてくるので、しっかりお水を拭き取って描くのがコツです。
立体的なものに絵を描くのって難しいですが、みんな「カサに絵を描くなんてはじめて!」と楽しそうに取り組んでいました。
早く雨の日に使いたいね。