30人のぼん神さま 1

3月の作品は『30人のぼん神さま』


目を閉じておはなしを聞きます。

むかしむかし、とってもめんどくさがりやのお殿様がいました。そのお殿様は、何をするにも「めんどくさいめんどくさい」ばかり。

「あ〜あ、寝るのもめんどくさい」とつぶやいたある日の晩、夢の中に小さな神様が出てきました。「ワシは盆栽にすむ神様、ぼんがみじゃ。そなたはいつもめんどくさいめんどくさいばかり。明日からはめんどくさいと言えないようにしてやろう。」 翌朝、いつものようにあの口癖を言おうとすると。。。「あ〜あ、歯を磨くのもめんぼんさい。あれ?」ぼん神さまの話は本当でした。

夢の中のことを必死に思い出したおとのさまは、あの盆栽が自分の部屋にある盆栽と同じだったこと気付き、あわてて盆栽に話しかけました。「めんぼんさいとしゃべれるようにしておくれぇ〜」すると、親指ほどのおじいさんが木の幹の裏からひょっこり顔を出し、「しゃべれるようになるには30個の盆栽をつくるのじゃ。その盆栽たちがすくすくと枝を伸ばし、枝から芽を出し、花を咲かせ、実をつけるまでせっせと世話をするのじゃ。30人のぼん神さまに許してもらうまではな。」こう言い残し、ぼん神様は消えてしまいました。

こうして30個の盆栽をつくることになっためんどくさがりやのお殿様。


わたしたちもお殿様のお手伝いをしてあげよう!とひとり一つの盆栽をつくることになったパゴスっ子。

みんな、「めんどくさがりやのお殿様のお手伝いをしたら、お殿様のためにならない!」と言いながらも、

『30人のぼん神さま』第1回目はまず、盆栽を植えるための壷をつくりました。